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夏の日のある出来事

2002/08

 2002年7月某日、引っ越しをしました。何から何まで業者がするというので、自分の体を始末することを考えていれば良いと云うのでした。その日は長〜い一日でした。朝の8時半ごろから始まって、終わったのが何と夜の9時を越した時間でした。くたびれた、本当〜に。
 夜中の2時、奥さんが飛び起きて何かやっているのです!
 キッチンに飛び込んでいました。まだ、ダンボールが一杯ある中で何かを探しているのです。

 その日の夜11時頃、台所のダンボールを開いていたら、今年浸けたばかりの梅酒のビンを横にしているのを発見したのです。普段ビニール袋に包んでいたものを業者がさらに梱包紙で包み横にして詰め込んでいたのでした。
 ご存知の通り、梅酒を浸けるビンは静置して置くもの。ビンの口が広いので傾けるとこぼれやすい。その上引っ越しをするには荷物の上げ下げ、トラックでのゆれが過酷に行われ、こぼるくらいはプロである引っ越し業者の常識だと思っていたのに・・・?!
 案の上、梅酒のビンの中身はかなりこぼれていてビニール袋の中はビッシャビシャ。ダンボールの底にもこぼれていた。まだ、2ヶ月しか経っていないから飲んでいないのだ。

 引っ越しの片付けに気を取られ、くたびれて寝るには寝たが、突然その他はどうなっているのだろうかと飛び起きたというのです。

 結婚以来、「梅酒」や「しそ酒」を毎年浸けていまして、病気になった年より前に浸けた「しそ酒」や「バラ酒」は約20年もので自慢のものでした。
 何段にも積み重ねてあるダンボールを上から開き順番に梱包を開けて確認をし、上のダンボールをどけてその下のダンボールにとりかかりました。幾つか開けた後のダンボールの中にその大事な「しそ酒」などを見つけることができました。
 やはり、思ったようにそのビンは横にしてダンボールに詰め込んでありました。ダンボールの外には染み出ていませんでしたが、ビンの中身は今まで在った量の半分になっていました。
 「やってくれたっ!!」
 奥さんは怒るのを通り越して唖然としていました。

 業者にクレームを云うと、「マニュアルに液体が入ったビンは横にしないよう教育をする」という。
 若い日本人はマニュアルがないと仕事が出来ないようになってしまったのか!

 常識と非常識は、どうなっているんだろう!?
 
 荷解きが一段落すると、あたりの景色が見えてきました。8月初めは5時位に「日の出」が始まるようです。
 なかなか、雲がある空にはぶつかりませんが、この日は最高!!



横浜にてへ


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最終更新日: 2002/08/13