昭和62年2月 |
渋谷。
浦島太郎とかリップ・ヴァン・ウインクルは時間軸を狂わせた人と言う「時間の放浪者」である。
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ハチ公と東横デパートが頭に焼き付いている町。
学校へ通った町。
同僚と一杯飲みに行く町。
いつも仲間がいる町。
渋谷はそんな町である。
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先日、久しぶりに渋谷へ行った。
三年前まで気楽に遊びに行っていた町なのに、私は病に倒れてからリハビリと復職運動に明け暮れていたのだ。
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ハチ公と東急、西武とNHK。
年々、町並みが豪華になっていくようである。
歩く人は、皆んな若い人で中年や老人は殆どいない。
良く見ると通りにいる中年は、私達夫婦とあそこにいる二人だけである。
そう・・・渋谷は若い人に占領されてしまったらしい!
渋谷は前から若い人の町だったのだろうか?
同僚や先輩は皆んなどこへ行ってしまったのだろうか。
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病で寝ている三年間に、町が変わってしまったのだろうか。
太郎やリップはこんな感慨を持ったに違いないのだが・・・。
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